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MOSFETボード [Ender-3系]

都合Ender-3系にカテゴリ置きましたが、このブログではGENKEI ATOMとこの後追加予定のカテゴリすべてで共通なお話ですな。

このところEnder-3を使ってATOMのパーツを出力したりしていた関係でPETGフィラメントがメインになってたんですが、たまに使うPLAやASAなんかの印刷品質を見ていてもう少し良くならないかとずっと考えていて。

海外の3Dプリンター紹介動画を上げている著名な方々のをかなりたくさん見ているんですが、やはりZ方向で言うほど高い精度の出た印刷がRepRap系マシンで出せていないなと言う雰囲気を感じていました。
ランダムででこぼこになっちゃうアレですな。
大小様々ではあるものの、俺が考えているような巷でよくあるサンプルのような綺麗さが出しにくい的な。
(多分いろんなお話が絡むので苦慮されてるんだと思います)

正直なお話、商業用3Dプリンターであれば苦労しないのはわかるんですが、個人で持つには大型自動二輪買えるお話になるので現実的ではないですし、ぶっちゃけそこまでやる必要は個人ではなかったりします。

が…やってると欲が出て品質どうしても上げたくなるんですよね(^^;

なのでいろいろ見ながら試しながらでやってきて、やっぱりメカ的なダメ潰しが終わってても品質がばらつくので何がいけないのかCuraの設定とにらめっこの日々でした。


そしてまだカテゴリ別にしようとして組み立て途中にある3Dプリンターを構成している中、ATOMを練習台にしていろいろ作っていて「はて?」と思うものを発見。
これと同時にyoutubeでホットエンドのフローに関して言及する動画を見て「もしや…」と。

きっかけはBondtechの新ノズル発表です。
ノズル入口側で3分割してフィラメントを熱で切り、今まで届きにくいとされていたフィラメント中心部の温度の下がりを極力減らしてしまおうという商品が出ました。
気になったんで買ってみようと思ったんですが、この構造でフィラメントへの熱伝導率を上げた結果、フロー圧力が低下するためフィラメント交換が容易ではないとのことで、俺みたいにいろいろ材料変える使い方には向かないと思って取りやめました。
そもそも今使っているE3Dの「Nozzle X」があまりにもメンテナンスフリーで使い続けられているので交換考える理由としても弱いのもありました。

となると…Nozzle Xで問題ないんだから熱の与え方はこのままでも良いはずだよね?なのになんでフィラメントの出方がうまく一定にならないのか?と。

そこで見たのが先ほど書いたフローに言及する動画だったんですが(Bondtechの新ノズルの解説のために言及した形のものです)、ここでノズル先端から排出されるフィラメントの流れ方を見ていて気がつく。

あ、これノズル内圧が適正値に収まってないからか、と。
壁がボコボコに層でランダムになってしまうのは圧力が低いときと高いときとで「出力時の細り太りが出る」が原因だなと。
となると、Bondtechの熱を十分にかけて流れやすくするのは一つの回答です。

このやり方を今までのセオリーで調整するなら、いつもの「100mm射出法」でエクストルーダーステップ値に合わせたフロー率でCuraで併せればいけるわけですが、俺がこれで合わせている限りではアンダーエクストルージョンがどうしてもで結局ガサガサが強く出てしまう結果に。

ではこの「100mm射出法」って何を調整するものさ?って根本に帰ってみたんですが、
これって「ギヤ比とモーターの関係から、実際の送り量を合わせてスリップをなくす」ってお話なので、フィラメント交換したら全部マシン側の調整しなきゃいけないわけですよね。

で、これを踏まえた上でセオリーを一旦ひっくり返そうと考えました。ノズルの話と合わせて。

つまり「フィラメントに関係なくいつも送り量が変わらなければ良い」と。
ということは「フィラメントに適切な温度でいつも設定を変えれば100mm出るぞ」という体をなせば良い。

これに対して、新ノズルでは「熱が全体に加わりにくいのを解消しました」と。

てことは、ノズル内圧が上がる→ノズル内部温度が低下して流れが悪いのに対して押し出しが多い、逆のノズル内圧が下がる→ノズル内部温度が高すぎて流れすぎて送りが足りずアンダーを起こす、という両方が行ったり来たりする可能性があるかもしれない。

ここまで考えたところで、必要な部品を発注するために通販見ていて、24V系になったことであまり着目されなくなっていた装備を見つけるわけです。

「Heat Bed用MOSFET基板」

これ、元は12V系が主流だった時に、メインボード側のFETが加熱時の負荷で電力供給が間に合わずに焼損する事例が多発するので、加熱系にこれを取り付けることで別電源で安定させてメインボードを保護するためにできたもの。
(回り込みの関係でモータードライバー側の電力不足でドライバーチップかモーターが異常加熱して壊れる事例もありました。)

…うん?「ま さ か …」となったわけです。

現時点で置き換えボードにしろノーマルボードにしろ、基本的には12V電源でも24V電源でもどちらでも使える仕様にほとんどのメインボードは設計されています。

ということはですよ、最新メインボード上の加熱系統のFETは未だに同じサイズ使ってるはずなんですよね。
そうなってくると、Ender-3のノーマルだとしても各軸のモーター4個分とヒートベッド、ホットエンドのヒーター2本への電力供給が一枚のボードで抱え込まれているわけです。
24Vなんである程度安定はしているのでしょうが…積極的に動くX軸とY軸のモーターの動く電力を考えると、局所的な処理でヒーターへの電力がたまに乱高下起こしていてもおかしくはない。

というわけで、ATOMのテストプリントでヒートベッドをPID制御に切り替えたついでに、加熱系統が動いているときの電源の冷却ファンの動きを注視してみまして。
ホットエンドの温度が若干下がって上がってくるまでの時間、ヒートベッドの温度も同様の状態で確かにすこーしだけ負荷のかかってるような挙動を示すんですね。

そしてそのときに「荒れ」が始まる。


もうこれ確信してしまったので、先回りで試すためにMOSFET基板を2個取り寄せていたので、修正ついでにヒーター系の接続に割り込ませて見たところ、電力は各MOSFETが引っ張るので電源は若干うなりますが、明らかにメインボード側の処理が整ってヒーター系の温度の振れが激減しました。
※MOSFETボードを追加するのにMarlinの記述の変更は一切いりません。

結果、100mm射出で計算して減らしていたCuraでのフロー率を100%に戻した形がベストマッチして品質が大幅に良くなりました。

ATOMでうまくいきすぎたのでこれはもうEnder-3でもやるしかない!ということで追加発注し取り付け。
こちらは今XChange導入前の下準備がすべて終わってMOSFETが乗っかっただけの状態ですが、やはり同様に印刷品質が爆上がりしました。


つまり、大半の印刷品質低下の主原因はノズルの温度計測位置が合っていないのではなく「ヒートブロック自体の温度の乱高下が思っているより極端」だということでしょう。
ぶっちゃけるとノズル先端温度とサーミスタの計測位置が離れていたとしても、それなら印刷設定でオフセットして温度入力すれば良いだけの話なので、荒れるのは計測のせいではない訳ですから。
フィードバック制御系ってそういうもんですしね。
<2021/12/20 補足>
そうだ、この温度がどれだけ離れているか気になって、実際にはかってみたいと思っている方いらっしゃると思うので、計測に関する注意点を。
高温に使える接触温度計があるならそれを使うのが手っ取り早いですが、「非接触温度計」を使う場合は気をつけてください。
一般的に販売されている「非接触温度計」は「計測距離によって計れる範囲が変化」します。
説明書にも書いてありますが、たいていの場合「計測距離○○mmで半径○○mmの面積範囲を計測する」と書いてありますので、よく売っている簡単な非接触温度計の場合3Dプリンターの印刷範囲外からレーザーポインターで狙って位置計測すると、大体その範囲は「ヒートブロック全体」を見ちゃうくらいには大雑把にしか計測できません。
なので、Androidスマホだとちょっと探すの大変かもですが、iPhoneを使っている方などは「オプション扱いになるサーモグラフィーカメラアタッチメント」を使って見てください。
画像拡大した状態で画像の計測したい場所を選ぶとかなり正確な温度が出てくるようになります。
キワモノ装備系なので使うところがほかになかなか出ないとか起きますが、機械いじり全般やられる方なら突然使うこともあるので便利かもしれません。俺持ってないですけど←
<ここまで>

つまり根本の原因を潰さない限り品質向上は見込めない、というのは結果一緒だったと。


現在、MOSFET基板を導入してからの印刷は非常に良好で、見ていてもフィラメントの射出太さが時間によって変化することがなくなっています。


今までRepRapマシンでどうしてもガタガタになって悩んでた方はCuraでの試行錯誤は必要にしろ、一度MOSFETを追加した上でテストを繰り返した方が良いかもしれません。
それくらい導入してから俺は楽になりました。
ほんとに「マジでこんなに違う?;」というレベルです。

フローで減らさないといけないと思い込んだ結果、1層目の定着が悪くてすごく悩んだりしたのも100%に戻せたことで起動して放置でほぼ問題ないという激変っぷりです。


ちなみにMOSFETってなんぞや?って思うでしょうがこれはFET素子の種類でして、電圧与えることでスイッチをON/OFFする素子です。
これを周波数制御で行うことで信号を変換したり、直流を交流に変えたりとかいろいろ使われます。
RCのESCでやるスピードコントロールなんかもこれ。
高周波になると発熱が激しくなるので大型のヒートシンクが必要になります。
この辺の話は電子部品解説の方をご覧くださいませ。(俺にはこれ以上説明できない←)

気になる方は小さい基板のでも良いので3Dプリンター用で追加してみてください。
1k程度で一枚買えます。

あと、つけた後見てて面白いのは、メインボードからの本来加熱に使っていた出力がパルスとして処理されるため、MOSFETボードで電流のON/OFFが基板上のLEDの点滅や点灯で見られるのでちょっとかっこいい状態になりますよw

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